人事・労務管理のエキスパート |
日常生活の中で、心が動いたとき、あなたは身体のどのあたりが反応しますか?
例えば、私の場合、Happyな気持ちになると、ほっぺのあたりや手のひらが温かくなる感覚だったり、ムカッとしたときは食道のあたりが詰まるような感じがすることがあります。怖いときは両肩がグッと前に縮こまり、悲しい時は胃のあたりが重苦しいかったり…いつも同じとは限りませんが、自分の気持ちに耳を傾けるように意識し始めてから、今ここの自分の心と身体への気づきが増えました。
素直に感情を受け止めることができると、その後の行動や思考が違ってきます。「ああ、私は怒っているんだ。」と実感すると、私の中のムカッとさん(自分でつけたニックネームです)は役目を終えて、ひと安心します。思考や行動のパートが 「君の怒りは受けとめたよ、後はこちらにまかせてね。」 とバトンタッチしたような状態です。もし、ここでムカッとさんのサインをスルーしてしまうと、モヤモヤした状態が続いてしまうのです。感情は心身を構成する大事なパート。素直な感情は心の健康や成長に大きな役割を果たす必須要素です。
以前は怒りの感情を存在しないことにしていた私ですが、今はムカッとさんが自分の中にいてくれて、良かったと思います。
「ピーマンは苦いのでおいしくない」と思考レベルで敬遠して口にしないと、栄養を摂取するチャンスを逃がしています。「桃は甘くてジューシーな果物」と思考レベルで理解しても、口に含んでみないことには、おいしさの喜びは実感できません。食べ物の情報を目、鼻、舌、口、のど、で感じるように、感情も身体の中で受け止めてあげることをおすすめします。少しずつが基本です。無理はなさらず、ゆっくりと試してみてはいかがでしょう。
大林 田園子